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主に40代以降で、くしゃみや咳などによる軽い尿もれ(軽失禁)に悩みつつも、仕事や長時間の外出、趣味など、活動的なライフスタイルを維持したい方
活動的なあなたの「不安」を解消する
秘匿性の追求:「まるで下着」を選ぶ理由
40代以降の活動的な利用者にとって、大人用おむつは「介護用品」ではなく、「既存の活動的なライフスタイルの実現と維持」を可能にするためのツールです。そのため、製品選びでは「漏れないこと」に加え、「着用バレ」(他者に利用を悟られること)への恐怖が、自立した自己イメージへの脅威となります。
花王の「リリーフ まるで下着」に代表される超薄型パンツは、この心理的抵抗を軽減するために開発されました。
- 薄さとフィット感
薄くてよく伸びる花王独自の伸縮素材が採用されており、綿下着のようなはき心地やゴワゴワせずに動きやすい点が高く評価されています。衣類に響かない超うす型であり、ヒップラインが綺麗に見えるため、着用バレへの不安が和らぎます。 - 心理的抵抗の緩和
「まるで下着」紙おむつへの抵抗感を低減させ、着用を受け入れやすくする効果があります。
超薄型パンツは、長丁場の会議や観劇・映画鑑賞、長時間の移動や屋外のスポーツなど、すぐにトイレに行けない外出時でも安心して過ごすことを可能にします。
薄さの代償:「漏れ不安」というジレンマ
しかし、この着用バレを防ぐための「薄さ」の追求は、必然的に吸収体の物理的容量を減少させ、活動的な利用者が最も恐れる「漏れの不安」を高めるという構造的なジレンマを生んでいます。
実際、大人用紙おむつの検証では、パッケージに記載されている記載容量を下回る商品があったことが確認されており、薄型パンツ単体での使用には、特に尿量が多い場合に不安が残ります。
本記事が提示するパッド併用という「正解」「秘匿性」「吸収力」現実的かつ衛生的、経済的な解決策です。
超薄型パンツの機能的限界と着用バレの真実
薄型パンツ単体が抱える機能的リスク
パンツタイプはショーツ感覚で履けるため、初めておむつを購入する人にも取り入れやすいですが、薄さゆえの限界が存在します。
- 吸水速度の遅延
ポリマー(高分子吸水材)が少なめの製品は、吸水量が少ないうえ、吸水スピードも遅いため、尿がおむつに溜まって漏れにつながる可能性が高くなります。 - 圧迫とベタつき
失禁後に吸収が不十分だとお尻が湿りやすくなり、ムレやおむつかぶれのリスクが上がります。おむつ使用者の7割が皮膚トラブルを経験していることが判明しています。 - 動的な漏れリスク
失禁パンツ(布製)に関する検証では、動かずに立った状態でも少量でしみ出すものがあり、座るなど吸収体に圧力がかかったり変形する場合には、さらに少ない量でしみ出してくる傾向がみられました。これは、身体の動きを伴うアクティブな場面で、超薄型製品が限界に直面しやすいことを示唆しています。
「着用バレ」を防ぐための現実的な対策

薄型パンツはデザインに工夫が凝らされていますが、残念ながら「履いたら目立つ」のが現実です。
- 検証結果
運動習慣がない男女におむつとスラックスを着用してもらい検証した結果、どのおむつも履いたらお腹やお尻がもたついて着用バレしやすいことが判明しています。 - ボトムスでの対策
着用バレを防ぐためには、普段履いているボトムスのサイズより一回り大きいものや、ゆったりとした服装と合わせることが推奨されています。 - サイズの不一致
サイズが大きすぎると股に隙間ができ尿漏れのリスクが上がり、失禁後はおむつが重みでずれ落ちて恥ずかしい思いをする可能性があります。逆に小さすぎると締めつけを感じやすく不快です。
着用バレを防ぐためにも、パンツの薄さだけに頼るのではなく、適切なサイズを選ぶこと、そして吸水力をパッドで補完することが重要になります。
パッド併用で漏れを防ぐ実践ノウハウ
薄型パンツの秘匿性を活かしつつ、吸収力を確保する解決策こそが、尿とりパッドとの賢い重ね使い術です。この併用方法は、病院や介護施設でも定着しており、介護ジャーナリストも推奨する「正解」です。
重ね使いのメリット(安心・経済・衛生)
パンツタイプと尿とりパッドを組み合わせるメリットは、活動的な利用者と、介護を担う家族の双方に及びます。
- 安心感の補強
薄型パンツの吸収限界をパッドで補完し、万が一の漏れを防ぎます。特にユニ・チャームの「ライフリー 超うす型 下着の感覚パンツ」には、2回吸収と4回吸収のラインナップがあり、尿とりパッドを併用することで、長時間のお出かけ時も安心して過ごせるようになります。 - 経済的
尿とりパッドは単価がおむつ本体よりも安価であり、おむつ代の節約につながります。 - 衛生的・交換の簡便化
汚れたパッドのみを交換すれば済むため、アウター(パンツ)の交換回数が減り、衛生的に使用できるとともに、介護者の負担も軽くなります。
併用成功のための「パッド選び」
パッドを選ぶ際は、使用目的と吸収力のバランスが重要です。
- パンツ用パッドを選ぶ
尿とりパッドは、パンツ型おむつ専用のものが設計されており、正しく組み合わせることでより快適に過ごせるよう設計されています。尿漏れパッド(軽失禁パッド) は下着に直接貼って使うものであり、紙おむつとの併用は推奨されていません。 - 吸収量を考慮
パッケージには1回の排尿量150mlとして算出した回数が記載されています。外出時や活動時に万が一のモレに備えるには、自身の尿量と頻度を考慮し、長時間安心できる容量を選びましょう。 - 交換頻度
コスト削減目的で交換頻度を減らすと、皮膚トラブル(おむつかぶれ)やニオイの原因になるため、尿や便が出たらできるだけすぐに替えることが推奨されます。おむつ使用者の7割が皮膚トラブルを経験しています。 - 重ね使いの厳禁
尿とりパッドを何枚も重ねて使用することは、ムレの原因となり、漏れにつながるため、推奨されません。
正しいパッド装着のためのメーカーの工夫

パッドを正しく装着し、ズレを防ぐための工夫も施されています。
- 青色の目印線
花王の「リリーフ」製品では、パンツとパッドの両方の内側にある「青色の目印線」が、パッドの取り付け位置を分かりやすく示し、介護する人の負担を軽減します。 - 立体ギャザーの内側へ
モレを防ぐためには、パンツ型紙おむつの漏れ防止立体ギャザーをつぶさないように、尿とりパッドを内側におさめて使用する必要があります。 - ズレ止めテープ
リリーフのパンツタイプ用パッドには前後2箇所にズレ止めテープがついているものがあります。
万全の安心を得るための応用ノウハウと注意点
履き心地を最大化するパンツ選びの工夫

着用時の不快感や締め付けは、装着時の心理的抵抗を高めます。
- 締め付けを感じにくい構造
ラッパ状の履き口と短いギャザーを持つおむつは、履き口が外側に開いてお腹に緩やかにフィットし、股に食い込みにくいという特徴があります。モニターからも「締めつけ感がなく、1日中履いていられる!」というプラスの声が挙がっています。 - 履きやすさの追求
ラッパ状の履き口は伸縮性があるため、履き口を大きく広げられ、筋力の低下や膝の痛みなどで足を通しにくい人にも使いやすいというメリットがあります。ユニ・チャームの「ライフリー うす型軽快パンツ」は、ウエスト部分に“超音波接合”に関する特許技術を採用することで、不織布の柔らかさを損なわず、しめつけ感を改善しています。
漏れとムレを防ぐための技術的な視点
漏れと皮膚トラブルを防ぐには、製品の吸収体(ポリマー)の特性に注目することが大切です。
- ポリマーの密度
尿漏れの量が多い人は、ポリマーが多めのものを選びましょう。ポリマーが多いほど吸水されるスピードも速く、量が多い失禁でも漏れにくいうえ、ベタつきません。また、ポリマーが多めだと通気性も高くなることが判明しており、さらさらのお尻を保ちやすく、ムレを防ぐ利点があります。 - におい対策
おむつのにおい対策には、消臭+抗菌成分が配合されているものがおすすめです。におい・かおり環境アドバイザーによる検証では、完全ににおいは消えないものの、においをうっすら感じる程度に抑えられることが判明しています。
尿モレの根本的な対策(予防)
パッド併用で安心感を得つつも、尿モレの根本的な原因に対処することが活動的な生活を維持するために重要です。
- 腹圧性尿失禁
咳やくしゃみ、重い物を持ち上げる、走る、跳ぶなどお腹に力が入ったときに尿モレが起きる場合、腹圧性尿失禁が疑われます。これは主に骨盤底筋のゆるみが原因であり、男性より女性に多く見られます。 - 骨盤底筋トレーニング
尿モレ症状を軽減するために欠かせないのが、骨盤底筋トレーニングです。これはおなかに力を入れずに、肛門・腟・尿道を締めたりゆるめたりする簡単な体操であり、2〜3カ月で効果が出てくることが多いとされています。トレーニングは、予防にも効果があり、日常生活に気軽に取り入れることができます。
まとめ
大人用オムツを選ぶことは、決して活動性の低下を意味するものではありません。むしろ、超薄型パンツや吸水ケア用品は、長時間の移動やスポーツなど、活動的な生活を不安なく継続するための自立と活動性のイネーブラーとなります。
- 薄さの限界を理解する
「まるで下着」のような薄型パンツは着用バレを防ぐ最高のツールですが、吸水力には限界があり、記載容量を下回る商品があったという事実を理解しておくべきです。 - パッド併用が正解
漏れのリスクが高い状況や尿量が多い方は、パンツとパッドを正しく組み合わせる「重ね使い術」経済的、衛生的、そして安心感をすべて満たす正解です。 - 衛生管理と交換
におい漏れ対策の製品を使用していても、長時間おむつを替えないことはおむつかぶれなど皮膚トラブルの原因になるため、尿や便が出たらできるだけすぐに替えるようにしましょう。 - 専門的な相談
症状や製品の選び方に迷った際は、各メーカーの相談窓口(例:花王リリーフ ふれあいダイヤル) や、日本コンチネンス協会などの専門家に相談することも大切です。
この「パッド併用の正解」を実践し、専門的な知見を日々の生活に取り入れることで、あなたは自信をもってアクティブな毎日を送り続けることができるでしょう。
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