急に家族や自分が「熱っぽい」「寒気がする」と感じたとき、まず知りたいのは「今、何度あるのか」です。ところが、いざ体温計を使おうとすると「電池が切れていた」「どこに片付けたか分からない」「旅行や出張に持ってくるのを忘れた」といったことが、意外なほどよく起こります。
夜遅くでドラッグストアは閉店済み、子どもや高齢の家族を連れて長時間動くのも心配。そんな状況で、真っ先に思いつくのが「最寄りのコンビニで体温計は買えないか」という選択肢ではないでしょうか。
この記事では、緊急で体温計を探している方に向けて、
- コンビニ各社で体温計は本当に買えるのか
- 最寄り店舗と在庫をできるだけ確実に確認する具体的な手順
- コンビニに無かったときの切り替え先
- 体温計の種類と、今すぐ買うべきか冷静に判断するポイント
- 手元に体温計がないときの応急的な対応と、よくある質問
をまとめてお伝えします。読み終えるころには、「今どう動けばよいか」が少し落ち着いて整理できる状態を目指しています。
結論:コンビニでも体温計は買えるが、事前の在庫確認が大切
結論から言うと、セブンイレブン・ファミリーマート・ローソンといった大手コンビニチェーンでは、多くの店舗で体温計が販売されています。セブンイレブンのアプリで検索すると、オムロン製の電子体温計(予測検温約15秒)の取り扱いが表示され、ローソンやファミリーマートでも、同じくオムロンやシチズンなどの電子体温計が並んでいるケースが多いと報告されています。
ただし、「全国の全店舗に必ず置いてある」わけではありません。店舗の広さや周辺環境によって、体温計を置いていない店もあります。何軒も歩き回って「どこにもなかった」という状況になると、体力も時間も削られてしまいます。
そこで重要になるのが、「移動前に在庫を確認する」というひと手間です。
最寄りのコンビニをいくつか候補に挙げ、電話で「体温計の在庫」と「置き場所」を確認してから向かうことで、空振りのリスクを大きく減らせます。
セブン・ファミマ・ローソンでの探し方

緊急時に迷わず動くために、「コンビニで体温計を探す流れ」をできるだけ具体的に整理します。
最寄りの店舗を把握する
まずは、今いる場所の近くにどのコンビニがあるかを把握します。スマホの地図アプリを開き、「コンビニ」と検索すると、セブンイレブン・ファミリーマート・ローソンなどの店舗が表示されます。
徒歩やタクシー、車など、移動手段をふまえて「現実的に行けそうな店舗」を2〜3店舗ほどメモしておきます。あわせて、各チェーンの公式サイトにある店舗検索ページで、住所や電話番号、営業時間を確認しておくと、このあと電話をかけるときにスムーズです。
セブンイレブンのアプリ検索は「取り扱いの目安」として使う
セブンイレブンのアプリでは、「体温計」で商品検索をすると、オムロンの電子体温計(15秒予測検温)の情報が表示されます。これは、セブンイレブンとしてその商品を取り扱っていることの目安にはなりますし、「コンビニで体温計を買う」という選択肢が現実的であることを示してくれます。
一方で、アプリに商品が表示されることと、「今、行こうとしている店舗に在庫があるかどうか」は別問題です。アプリやウェブサイトの情報だけを頼りに店舗へ向かうと、実際には売り切れだった、そもそもその店舗では扱っていなかった、ということもあり得ます。
そのため、「アプリはあくまで参考情報」と割り切り、最後は個別店舗への電話で確認するのがおすすめです。
電話で在庫を確認してから移動する
候補店舗が2〜3軒決まったら、落ち着いて順番に電話をかけていきます。問い合わせの際は、次のような聞き方をすると、必要な情報がスムーズに得られます。
「今近くにいるのですが、体温計は置いていますか。腋の下で測る普通の電子体温計で構いません。在庫があれば、どのあたりの売り場にありますか。」
この一言で、在庫の有無だけでなく、来店後の売り場の位置まで教えてもらえることが多く、体調が悪い中で店内を長く歩き回る負担を減らせます。
1軒目で在庫がなければ、2軒目・3軒目へと電話を切り替えます。在庫がある店舗が見つかった段階で、その店を目指して移動する、という流れです。
店内での置き場所の目安
体温計を扱っている店舗では、次のような場所に置かれていることが多いです。
- マスク・絆創膏・消毒液などの衛生用品コーナー付近
- 日用品・雑貨の棚の一角
- レジ横の医薬品や衛生グッズの棚の近く
店舗ごとに配置は違うため、見当たらない場合は、無理に探し続けるより、素直に店員さんに尋ねた方が早く見つかります。
コンビニに置いてある体温計の種類と特徴

コンビニに並んでいる体温計は、ほとんどが「電子体温計」です。特に多いのは、腋の下で測るタイプの家庭用体温計で、オムロンやシチズンといった医療機器メーカーの製品が中心です。
こうした電子体温計は、多くの場合「予測式」と「実測式」を兼ねています。最初の十数秒でおおよその体温を予測し、さらにそのまま挟み続けることで、実際の体温に近づいていく仕組みです。緊急時には、まず予測値で「発熱しているかどうか」の目安を確認し、必要に応じて少し長めに測ると安心感が高まります。
耳で測るタイプや額にかざす非接触タイプは、ドラッグストアや家電量販店では見かけますが、コンビニではまだ主流ではありません。コンビニで体温計を買う場合は、「腋の下で測る電子体温計が一つ手に入る」というイメージを持っておくとよいでしょう。
ドラッグストアやネット通販と比べると、コンビニの体温計は種類が少なく、価格もやや高めです。その一方で、「いつでも開いていて、すぐ買える」という利便性が大きなメリットになっています。
コンビニに無かったときの選択肢

コンビニ数軒に電話しても体温計が見つからない場合、次のような順番で切り替えを考えてみてください。
まず第一候補になるのはドラッグストアです。薬や衛生用品を扱う専門店で、体温計の種類も多く、1000円前後のシンプルなモデルから、高機能なものまで幅広く選べます。開店時間内であれば、最も確実な選択肢と言えます。
ドラッグストア以外では、次のような業態が候補になります。
- イオンやイトーヨーカドーなどのスーパー・総合スーパー
- ドン・キホーテなどのディスカウントストア
- ヨドバシカメラやビックカメラなどの家電量販店
- 一部の100円ショップ(簡易的な体温計を扱う店舗もある)
いずれも、コンビニより閉店時間が早いことが多いため、時間帯には注意が必要です。こちらも、可能であれば行く前に電話をして、「体温計の在庫状況」を確認しておくと安心です。
今すぐ買うべきか迷ったときと、体温計がないときの応急対応
「熱っぽい」と感じた瞬間は不安が強く、すぐに体温計を買いに走りたくなりますが、少しだけ立ち止まって、次の点を確認してみると、無理のない判断がしやすくなります。
まず、「家のどこかに体温計が眠っていないか」を家族で思い出します。救急箱や洗面所の棚、旅行用ポーチなど、普段とは別の場所に紛れていることもあります。ホテルや職場であれば、フロントや総務で貸し出し用の体温計がないかを確認してみるのも一つの方法です。
次に、「体温を測ること」と「医療機関に相談すること」のどちらを優先すべきかを考えます。
ぐったりしている、呼びかけへの反応がおかしい、息苦しさが強い、水分がほとんど取れない、といった様子があれば、体温の数字に関係なく、早めの受診や救急相談が必要になる場合があります。体温計を買いに出かけるよりも、まず医療機関や救急相談窓口に連絡することを優先すべき場面です。
一方で、そこまで深刻ではなさそうだが、発熱の有無を確認したいという状況では、コンビニやドラッグストアで体温計を入手する価値があります。その場合も、誰が出かけ、誰が自宅で様子を見るかを家族で分担し、できるだけ負担が偏らないようにすることが大切です。
体温計が手元にない状態で数時間過ごす場合は、次のような点を意識してみてください。
- 無理をせず、横になって休む
- 少量ずつこまめに水分を取る
- 室温や衣服を調整し、暑すぎ・寒すぎを避ける
市販の解熱剤をすでに持っている場合でも、持病や他の薬との飲み合わせが不安なら、医師や薬剤師、相談窓口に確認したうえで使用した方が安心です。
よくある質問Q&A
最後に、コンビニで体温計を探すときによく出てくる疑問を、簡単にまとめます。
- Qコンビニの体温計はドラッグストアのものより精度が低いですか。
- A
コンビニで売られている体温計は、オムロンやシチズンなどの医療機器メーカー製が中心で、ドラッグストアに並んでいるものと同じシリーズであることも多いです。取扱説明書に沿って正しく使用すれば、家庭用として十分な精度が期待できます。
- Qどのコンビニにも必ず体温計はありますか。
- A
大手チェーンでは多くの店舗で販売がありますが、全店舗に必ずあるわけではありません。小規模店舗や駅ナカ店などでは在庫がない場合もあります。確実に入手したいときは、店舗に電話して在庫を確認してから向かうことをおすすめします。
- Qセブンイレブンのアプリで体温計が出てきました。アプリに載っていれば、その店にもありますか。
- A
アプリに表示されているのは、「チェーン全体として取り扱いがある商品」という意味合いが強く、個々の店舗の在庫までは保証していません。アプリで商品を確認したうえで、実際に行く店舗へ電話し、「今その店にあるかどうか」を確認するのが安全です。
- Qコンビニの体温計は少し高く感じます。朝まで我慢してドラッグストアで買った方が良いでしょうか。
- A
価格だけを見ると、ドラッグストアやネット通販の方が安い場合は多いです。一方で、「今すぐ体温を知りたい不安」が大きい場合や、夜間・早朝で他の店が開いていない場合は、少し高くてもコンビニで手に入れる価値はあります。症状の重さと不安の程度を踏まえて、無理のない範囲で判断していただければと思います。
まとめ
緊急で体温計が必要になったときは、焦りや不安で判断力が鈍りがちです。そんなときこそ、「移動前に在庫確認」という一手間を入れることで、体力と時間のロスを減らすことができます。
セブンイレブン・ファミリーマート・ローソンなどのコンビニには、多くの店舗で電子体温計が置かれていますが、店舗によって在庫は異なります。アプリやネットの情報は参考にとどめ、候補の店舗に電話をして在庫と売り場を確認してから向かうのが、最短で失敗しない動き方です。
コンビニで見つからない場合は、ドラッグストアを中心に、スーパー、ディスカウントストア、家電量販店などの選択肢も検討します。それでも不安が強いときや、明らかに様子がおかしいと感じるときは、体温計の数字よりも、医療機関や救急相談への連絡を優先してください。
体温計はあくまで「状態を知るための道具」です。数字だけに振り回されず、本人の様子と家族の不安の大きさを大切にしながら、「今の自分たちにとって一番安全な行動は何か」を一つずつ選んでいけるとよいと思います。
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